THUNDER LESSON !

【春興鏡獅子】平成31年1月 新橋演舞場(夜の部)

春興鏡獅子 (しゅんきょうかがみじし)

舞台は、江戸城の大奥。前半では、大奥に仕える少女・弥生による踊りを、後半では、獅子の精による力強い毛振りをお楽しみ頂きます。歌舞伎舞踊の中でも最も有名な作品の一つで、かつ難易度の高い作品。愛らしい少女と獅子の精、対照的な2役を海老蔵が踊り分けます。
 


弥生は、大奥でお茶の給仕などをする女小姓。13~16歳くらいです。
将軍の言いつけで、踊りを披露します。茶道で使う帛紗を手にしているのは、お茶を点てていたら急に呼び出されたからです。

 

正月7日のこと。この日には、大奥では「御鏡曳き」といって、下男たちが鏡餅を板に載せ、紐で引き回すパレードが行われていました。舞台にはそのパレードで使われた獅子頭が置かれています。
 


獅子頭を持つと、獅子頭がひとりでに動き出し、弥生は姿を消します。
舞台は、江戸城の大奥から空想の世界へと変わり、二人の胡蝶(蝶の精)による踊りの後、いよいよ獅子の精が登場します。

 


獅子の毛には、「ヤク」というウシ科の動物の毛が使われています。獅子の精が牡丹の花を持っていたり、襖に牡丹の絵が描かれていたりするのは、獅子と牡丹に深い関わりがあるからです。

 

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▼豆知識▼

・9代目市川團十郎(1838年~1903年)


(国立国会図書館所蔵)

この作品を初演したのは、「劇聖」と呼ばれた9代目市川團十郎。歌舞伎で「9代目」と言えば9代目團十郎を指すというほどの名優で、庶民の娯楽だった歌舞伎が、日本の伝統芸能と認められるようになったのは9代目の功績です。
9代目は、自分の娘たち(市川実子、市川富貴子)が「枕獅子」を稽古しているのを見て着想を得ると、遊女を女小姓に書き換えるよう作者に命じました。こうして春興鏡獅子は完成したのです。

 

・露の拍子
演奏をつとめるのは、雛壇に居並ぶ長唄囃子連中の皆さん。この作品で特徴的なのは、獅子の精が登場する直前の、太鼓と小鼓の演奏です。舞台が静けさに包まれる中での両者の掛け合いは、「露の拍子」といって、山中の露が深い谷底へとしたたり落ちる音を表現しています。

 

昼の部『極付幡隨長兵衛』のレッスンを読む

◇ 夜の部『俊寛』のレッスンを読む

 

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